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転勤族の妻 × オンライン英会話講師|Seikoさん(40代)前編

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「引っ越しが多い転勤族の妻は、どんなお仕事・働き方をしているんだろう?」「転勤があっても、やりたい仕事で私らしいキャリアを歩むにはどうすれば?」

そんな疑問から、転勤族の妻のみなさんにインタビュー!自分も家族も大事にしながら、自分らしいキャリアを模索する転妻さんに、お話を聞くシリーズです。

第8回は、フリーランスでオンライン英会話講師をしているSeikoさん(40代・埼玉県在住)。夫のカナダ転勤をきっかけに「英語で人生を変えよう」と奮起。TOEIC875点や英検準1級の資格を取得し、2023年5月から日本でオンライン英会話講師として活躍しています。

前編では

  • 正社員→パート→専業主婦→カナダ帯同の歩み
  • TOEIC875点を取った勉強法

について聞きました。

※記事内の情報は2023年7月時点のものです。

▷【後編】オンライン英会話講師の採用選考|仕事内容|やりがい

▷【記事一覧】転勤族の妻のお仕事インタビュー

Seikoさん
Seikoさん(40代前半)

【出身地】神奈川
【転勤歴】神奈川→埼玉→カナダ→埼玉
【家族】夫、娘
【好きなこと】ピアノ、英語学習

mia|ミア

この記事は「転妻インタビューライター養成プログラム」の受講生さんが取材・執筆しました!

ライターchiho(チホ)

【取材・執筆】chiho(チホ

Webマガジン「転勤族の妻のお仕事」ライター。2021年まで5年ほど転勤族。2度の産休・育休をはさみながら印刷会社の正社員として働いたが、夫の転職を機に退職。夫婦で場所にとらわれない働き方を目指す。現在はWebライターに挑戦中。

オンライン英会話講師になるまでのキャリア

正社員に未練なし 夫の海外赴任は「人生の大チャンス」

――結婚前はどんなお仕事をしていましたか?

大学卒業後、百貨店で正社員として働きました。当時は就職氷河期で「どこでもいいから入社したい!」という思いで40社以上に応募。その中で内定をもらったのが百貨店でした。「人と話すのは嫌いじゃないし、華やかでいいかな」程度の気持ちで入社しました。

配属されたデパ地下では接客を担当しました。お客様の好みをさぐり、それを店頭作りにも生かしていましたね。3〜4年目には催事の担当や取引先との交渉も任されました。

ーー仕事(キャリア)で悩んだことは?

ワーク・ライフ・バランスが保てなかったことですね……。仕事はやりがいがある一方、企画が終わったらすぐ次の企画に取りかかるような状況でした。百貨店は年中無休で営業するため土日に休みを取りづらいうえ、休日に得意先から電話がくることもしばしば。5年目に結婚し、土日休みの夫と過ごす時間を増やしたいという思いもあり、数年後に退職しました。

その後は近所の食品雑貨店でパートとして4年間勤めました。前職の経験を生かして接客から在庫管理まで担当し、とても楽しく働きましたが、妊娠を機に退職。育休制度もないので仕方がないですよね。その後、娘が生後3か月の頃に主人のカナダ転勤が決まりました。

イメージ_海外転勤

ーー初めての海外生活に不安はありましたか?
まったくなかったです。辞令をもらったのが子育てに追われながら今後の生き方に悩んでいたときだったので、「英語で人生を変える大チャンス!」直感しました。

ーー詳しく教えてください!

「英語だけはしっかり勉強した方がいいよ」という母の助言もあり受験英語はひと通り身につけましたが、「実際に使える英語」ではありませんでした。文法問題は得意だけどヒアリングやスピーキングは苦手という典型的な日本人ですね(笑)。

ただ、キャリア迷子の絶頂期に読んだ本に「これからは英語力が大事」と書いてあったことがずっと頭に残っていて。「この機会に絶対に英語をものにする」という使命感を覚えたんです。同時に「できなければ帰国後も迷子のままだ」という切迫した思いもありました。

カナダに行く前に決めた目標は、帰国までの約5年間で「TOEIC800点超え(満点は990点)」「英検準1級取得」英語ができるという客観的な証明が欲しかったし、帰国後の就職活動にも役立つと思ったからです。「何らかの形で英語を使って働きたい」と漠然と考えていました。

ーー絶対に英語を身につけるという覚悟をもって、カナダ生活を始めたんですね!

初の海外生活、カナダで英語学習にどハマり!

まずは日常&オンラインで英会話を磨いた

イメージ_おしゃべり

――カナダではどうやって英語を学んだのですか?

TOEICと英検のことを念頭に置きながらも、まずは生活のための英語を身につけました。「せっかくカナダに来たんだから、現地の人と仲良くなりたい!」と思い、子どもとよく公園に行きましたね。自宅がトロント郊外の自然豊かな場所にあり、近所には大きな公園がたくさん!娘は地元の子どもたちと遊び、私も親同士で話していました。

ーー現地の人とコミュニケーションをとり、英語を磨いていったんですね!

そうですね。ほかにも、カナダに行く準備として始めたオンライン英会話を2年間続けました。フィリピン人の先生とほぼ毎日、25分間のレッスンです。英語の勉強と育児との両立でストレスを感じることもありましたが、毎日英語漬けの生活を続けることで多少の間違いは気にせずに話せる度胸がつきました。

話せるようになったのにTOEICは500点台…… 本気で勉強開始

ーー生活のための英語が上達した一方、TOEICスコアなどはどうなりましたか?

カナダに行って約3年で日常生活に困らない英語力がつき、2019年3月に一時帰国した際に初めてTOEICを受けました。「3年もいたんだから、勉強しなくてもいい点数が取れるでしょ」と試験対策を何もせずに臨んだところ、結果はまさかの565点!正直、とてもショックでした……。

ーー500点台は決して悪いスコアではないですが、「履歴書に書いても強いアピールにはならない」といったレベルですね……。

帰国まで約2年。目標の800点に届くのかという危機感を覚え、本気で勉強を始めました!

ーー勉強法を教えてください!

8か月後の試験に向けてTOEICの公式問題集を日本から取り寄せ、徹底的に問題を分析。問題の傾向を知ったうえで、繰り返し解きました。TOEICにはビジネス単語も多く出題されるため、『TOEIC L&R TEST出る単特急金のフレーズ』(朝日新聞出版)を使って覚えました。

試験直前には家で模擬試験も。教材は『TOEIC(R)L&Rテスト至高の模試600問』(アルク)です。実際の試験時間に合わせて開始し、音源も試験と同じCDプレイヤーを使うなど本番の緊張感を持ってやりましたね。

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本番で特に意識するのは時間配分です。長文問題を先に解く人も多いですが、私は長文以外の問題に使う時間を決めておく方法が合っていました。他にも「考える時間は2分まで」など、自分なりの解き方を追求しました。

こうした努力が実り、11月に受けたTOEICの点数は750点!きちんと勉強すれば結果は出るんだと実感しましたね。

ーー8か月で185点アップはすごいです!勉強時間はどう確保したんですか?

一時預かり施設に週2回、9時から16時まで娘を預けて勉強しました。あとは、夫と娘が起きるまでの朝の2時間です。娘が生まれてから朝の4時頃に目が覚める生活リズムに変わり、習慣化しました。朝は勉強の効率も上がるので、おすすめです!

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ーーそして目標の「帰国までに800点超え」は……?

2021年11月の試験で875点を取りました!新型コロナの影響で2年ぶりの受験となってしまったのですが、帰国前のラストチャンスで目標を達成できてうれしかったです。

本格的に勉強を再開したのは、試験の3か月前。スキマ時間を使いながら、1日かけて1回分の試験を解き進めました。朝はリスニング、昼は文法問題といった感じです。解き終わったら2日かけて復習もしました。

ーー効率的な勉強法に集中して取り組んだ結果ですね!

800点超えという結果が出て、自分の英語に自信が持てました!1つの壁を突破できたという感覚です。今までは使命感で勉強を続けてきましたが、これを機に興味のある洋書を読んだり、国際ピアノコンクールのインタビューを聞いたりと、英語を手段として趣味を楽しめるようになりましたね。

もう1つの目標だった「英検準1級取得」は、新型コロナの影響で一時帰国ができなくなったため、本帰国後に受験することにしました。

オンライン英会話講師を目指した理由

「人に教えることで自分のスキルも上げたい」

ーー帰国後は、いよいよ英語を生かしたお仕事ですね!仕事探しはすぐに始めたんですか

実は、就職活動に一歩を踏み出せない日々が続きました。帰国後は埼玉の郊外に住み、子育てを助けてくれる家族が近くにいない状況になったので、「まだ外には働きに行けない」と思ってしまったんです。働かないなら英語の勉強を続けるかとなっても、話さなくても暮らせる環境に戻ったことで勉強に対するモチベーションがぐんと下がりました。

そんなときに思い出したのが、百貨店での経験。当時は後輩に指導することで自分のモチベーションやスキルが上がっていたんです。それに倣って、在宅で働けるオンライン英会話講師を目指すことを決めました。「自分の勉強法を伝え、英語学習者の力になりたい」という気持ちも大きかったですね。

オンライン英会話講師を目指すにあたって、先送りにしていた英検準1級への挑戦を決めました。日本での生活にも慣れてきた2022年9月頃、筆記試験の4か月前のことです。

▷後編に続く

【オンライン英会話講師】選考・仕事内容・やりがいは後編で

今回はオンライン英会話講師のSeikoさんに、

  • 正社員→パート→専業主婦→カナダ帯同の歩み
  • TOEIC875点を取った勉強法

について聞きました。続く後編では、

  • オンライン英会話講師になるまで
  • お仕事の内容
  • 好きを仕事にする楽しさ、難しさ

についてお聞きします!

転勤族の妻のお仕事_オンライン英会話講師Seikoさん後編

▷【記事一覧】転勤族の妻のお仕事インタビュー

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Webマガジン「転勤族の妻のお仕事」ライター。2021年まで5年ほど転勤族。2度の産休・育休をはさみながら印刷会社の正社員として働いたが、夫の転職を機に退職。夫婦で場所にとらわれない働き方を目指す。現在はWebライターに挑戦中。