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第6回は、フリーランスでIT企業の採用事務を担当しているまなこさん(30代・神奈川県在住)。出社することなく自宅からリモートで働いています。前編では、オンライン採用事務のお仕事と出会うまでにどんなキャリアを歩んだのかを聞きました。
※記事内の情報は2023年2月時点のものです。
▷【後編】クライアントとの出会い|「オンライン採用事務」だから発揮できた自分の強み|自分に合っう仕事と巡り合う秘訣
【出身地】山梨
【転勤歴】大阪→岡山→愛知→神奈川
【家族】夫、長女(6歳)、長男(4歳)
【好きなこと】ランニング、アジア旅行、ビール
この記事は「転妻インタビューライター養成プログラム」の受講生さんが取材・執筆しました!
【取材・執筆】NAO(ナオ)
Web マガジン「転勤族の妻のお仕事」ライター。転勤族歴10年目。金融系正社員として仕事を続けながらも、育児との両立の壁にぶつかる。自分らしい働き方を模索するために、育児休業中にWEBライティングやブログ、整理収納アドバイザーなどあれこれ挑戦中。
取材で稼げるライターになれる「転妻インタビューライター養成プログラム」を不定期開催しています。実際にインタビュー取材(オンライン)と執筆を行うので、知識だけでなく経験と執筆実績が手に入ります。詳しくはこちらの記事へどうぞ。
結婚前のキャリア
仕事は楽しくも働き方はブラック→転職で営業事務に
ーー結婚前のお仕事について教えてください。
アクセサリーを輸入販売する商社に新卒で入社して、販売員や店舗の売上管理、店内ディスプレイからチラシ配りまで、さまざまな業務を経験しました。小さな会社で人手が足りず、採用業務をやったこともありますが、当時はまだ「採用をやっていた」と言えるほどのことはしていませんでした。
包み隠さずに言うと、1社目はすごくブラックな会社でした。学生時代は海外留学や国際ボランティアに力を入れていたせいで、就活がかなりおろそかになってしまって……。卒業ギリギリになんとか内定をもらった会社だったんです。
全国の百貨店を回っていたので出張が多く、休みはほとんどなし。朝早かったり夜遅かったりで、仕事は楽しかったですが身体はかなりしんどかったですね。
生活を整えたいと思い、平日9時〜17時勤務の会社に転職しました。2社目は電子部品を扱う専門商社で、営業事務のお仕事でした。
ーー営業事務の仕事を選んだ理由は?
働きやすさを重視したので、特に業務内容にこだわったわけではありません。ただ人とコミュニケーションを取りながら働くのが好きだったので、一般事務よりも営業事務がいいかなと。こぢんまりとした営業所でしたが、働きやすくて大好きな会社でした。
そこで働いているうちに当時お付き合いをしていた彼の転勤が決まり、結婚することになったので辞めました。名残惜しさもありましたが、5年間勤めてやり切った感があったし、結婚への憧れもあったので、割とスパッと決断しましたね。
「働きたいのに働けない」 産後の転妻の悩みを打破した方法とは?
出産後、働けず悩んだ日々。たどり着いたのは……
ーー結婚後は専業主婦になったんですか?
いえ、働いていないのも落ち着かないと思ったので、派遣で仕事をしていました。夫の転勤先の岡山に引っ越してすぐにテレビ局の役員秘書の仕事が決まり、妊娠するまでの半年間働きました。妊娠中も元気だったので、出産前までデータ入力の仕事をしていました。
ーー働くことに意欲的なんですね!
働くのは好きです。だから1人目を産んだ後、思うように働けなかった約4年間はすごく悩みましたね。転勤族だし、保育園にも入れないし、2人目も欲しいし……。働きに出るタイミングがつかめず、もんもんとしてました。たまに情緒不安定になって、夫に当たり散らすことも。「私はいつ働けるかもわからないのに、あなたは好きに働いていいわよね!」と(笑)。
ーーつい旦那さんにあたってしまう気持ち、よーくわかります!そこからどうキャリアをつなげていったんですか?
専業主婦だった期間も、全国展開のお店の求人を探したり、医療事務の資格について調べたりと、いろいろな可能性を模索し続けていました。でも、いい仕事にはなかなか巡り会えなくて……。
そんな時にクラウドソーシングサイトの「ランサーズ」でデータ入力の仕事を見つけたんです。ネットでいろいろ調べた結果、最後にたどり着いた感じでした。
ーークラウドソーシングにチャレンジしたんですね!
1人目が8か月くらいの時に始めて、3か月ほどやってみたんです。大きな収入にはなりませんでしたが、ちょっとでも「働いてる」「私も社会で役に立てるんだ」という感覚を得られて情緒が安定していきました。専業主婦になってから、働いてない自分のことを社会でまともに機能しない存在のように感じてしまっていたので、自己肯定感を取り戻すいいきっかけになったなと思います。
ーーまなこさんにとって仕事は、お金を得るためだけではなく、自分の存在意義を確かめる手段でもあるんですね。
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2人目の出産後に社会復帰!取り戻した自信
ーー次のお仕事を再開したのはいつですか?
その後3年ほど専業主婦をして、その間に2人目の子も生まれました。2人目の出産後しばらくして岡山から愛知へ転勤することになったので、そのタイミングで「働きに出よう」と思いました。なので転勤してすぐ、子どもたちを保育園に預けることにしたんです。まだ仕事も決まっていない段階でしたが、意外とスムーズに入園できましたね。
ーー仕事が決まってなくても保育園に預けられたんですね!
「求職中」という形で預けることができたんです。その後すぐに派遣で大手部品メーカーの営業事務のお仕事が決まりました。育休社員の代替要員なので約2年の期間限定でしたが、派遣でも裁量があり、とてもやりがいがあるお仕事でした。同僚も優しくも厳しく仕事を教えてくれて、この経験のおかげで「私はまだ社会でやっていける」と自信を取り戻すことができたんです。
ーー専業主婦期間のブランクから自信を取り戻せたのは大きいですね!
オンライン秘書としてフリーランスデビュー!
【お仕事】オンライン採用事務
【働き方】業務委託
【働く場所】自宅
オンライン秘書の働き方に「これしかない!」と直感
ーー派遣のお仕事で取り戻した自信を、次のキャリアにどう生かしていきましたか?
派遣の仕事は産休社員の代替だったのでずっと働き続けることはできなくて、次の仕事をどうするかでまた悩み始めました。
ある程度年齢を重ねていくと、新しい会社に「新人です、こんにちは」と入っていくのって勇気がいるじゃないですか。これからもそれを繰り返していかなければならないと思うと、すごく憂鬱で……。この先も派遣で働きたいという気持ちはもうありませんでした。
そんな時に知ったのがオンライン秘書という働き方でした。「オンライン秘書」というワードを見た瞬間にビビッときたんです!
「在宅ワークなので子育てと両立しやすい」「転勤に左右されない」「営業事務や役員秘書の経験が生かせる」といったポジティブなイメージが次々と浮かんで、「もうこれしかない!」と思えるくらい自分にぴったりの働き方だと思いました。
この先、転勤族として各地を転々とする生活は変わらない。それであればこのタイミングで転勤しても続けられる働き方にチャレンジしようと思ったんです。
ーー転勤族だったからこそ、オンライン秘書という新しい働き方に挑戦する心意気が持てたんですね。それからどんな風に行動しましたか?
まず「おうち秘書サロン」というオンライン秘書のコミュニティに入りました。派遣の仕事と並行してサロンでの活動を始め、オンライン秘書の働き方のノウハウを学んでいきました。そして派遣の仕事の退職と同時にオンライン秘書としてフリーランスデビューしたんです。
ーーなるほど。おうち秘書サロンで働き方を学んでいたおかげで、スムーズに転身できたんですね。どんなお仕事から始めましたか?
初めて受けたお仕事は、サロンで募集があったコールセンターのお仕事でした。レンタルスペースの問い合わせへの対応です。サロンで募集がかかるのは、初心者向けのやさしい仕事が多いですね。それ以外に、イベントに参加して存在をアピールしたり、運営スタッフとして積極的に活動したりしていると個別に仕事を紹介してもらえることもあります。
業務委託と派遣の違いはクライアントとの関係性
ーー先ほど派遣の働き方の悩みとして「新しい会社に入っていくストレス」を挙げていらっしゃいましたが、
オンライン秘書(業務委託)も複数のクライアントを渡り歩く働き方になるかと思います。派遣より「働きやすい」と感じるポイントは何かありますか?
基本的にクライアントと対等な関係であるというのが大きな違いですね。仕事上の気遣いなどはもちろん必要ですが、会社員や派遣社員特有の遠慮は必要ないと感じます。
あとは、仕事を教えてもらうのではなく自分で提供するというのも派遣とは違うところです。オンライン秘書には、会社のように決まったやり方やルールなどはありません。責任は伴いますが、自由度が高いのが魅力です。
ーー仕事の進め方を自分で考えることが求められるんですね。まなこさんのように社会人経験が豊富で自分の強みや仕事のスタイルが確立できている方には、ピッタリのお仕事です!
▷後編に続く
【オンライン採用事務】きっかけ・やりがい・仕事探しのコツは後編で
今回はオンライン採用事務のまなこさんに、結婚前のキャリアとオンライン秘書を始めるまでの経緯を聞きました。続く後編では、こんなテーマについてお聞きします!
- オンライン採用事務を始めたきっかけ・仕事内容
- 「オンライン採用事務」だから最大限に発揮できた自分の強み
- 自分に合う仕事と巡り合う秘訣
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Webマガジン「転勤族の妻のお仕事」編集長
mia(ミア)
Twitterで転勤族の妻のお仕事インタビューなど、Webマガジンの新着記事をお知らせします。在宅フリーランスワーママの日常も発信しています。気軽にフォローしてくださいね〜
「引っ越しが多い転勤族の妻は、どんなお仕事・働き方をしているんだろう?」「転勤があっても、やりたい仕事で私らしいキャリアを歩むにはどうすれば?」
そんな疑問から、転勤族の妻のみなさんにインタビュー!自分も家族も大事にしながら、自分らしいキャリアを模索する転妻さんに、お話を聞くシリーズです。