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第7回は、整理収納アドバイザーとしてオンラインで個人宅のお片付けレッスンをしているmizukiさん(40代・東京都在住)。前編では、このお仕事と出会うまでにどんなキャリアを歩んだのかを聞きました。
※記事内の情報は2023年3月時点のものです。
▷【後編】整理収納アドバイザーの働き方|資格を取るも収益ゼロの日々|電子書籍を出版
【出身地】東京
【転勤歴】埼玉→アメリカ→東京
【家族】夫、長女(7歳)
【好きなこと】アロマ、ホームパーティー
この記事は「転妻インタビューライター養成プログラム」の受講生さんが取材・執筆しました!
【取材・執筆】NAO(ナオ)
Web マガジン「転勤族の妻のお仕事」ライター。転勤族歴10年目。金融系正社員として仕事を続けながらも、育児との両立の壁にぶつかる。自分らしい働き方を模索するために、育児休業中にWEBライティングやブログ、整理収納アドバイザーなどあれこれ挑戦中。
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結婚前のキャリア
経理一筋15年も「自分らしさ」は感じられず
ーー結婚前のお仕事について教えてください。
新卒で自動車メーカーに就職し、経理部で15年間働きました。夫の海外転勤が決まり退職するまで経理一筋でしたね。でも経理の仕事が好きとか向いていると感じたことはありません。
私が新卒のときは就職氷河期で、どこかに雇ってもらえれば御の字という時代。経理部での仕事は、自分らしさを追求した結果ではなく、たまたま配属されたから働いていた、という感じです。生活のために働いているという意識が強かったですね。
もちろん働く中でやりがいや達成感はありましたが、どちらかというと仕事より金曜日に同僚と飲みに行くのを楽しみに働いていたタイプでした(笑)。
ーー15年も働いた会社を辞めることに、とまどいはありませんでしたか?
夫はもともと会社の同僚で、海外勤務を希望していたことは知っていました。転勤族になる可能性は承知のうえでの結婚でしたし、仕事を辞めることに抵抗はありませんでしたね。
実際に夫の転勤が決まったのは、長女を出産してすぐの産休中でした。私は復帰せずそのまま退職することになったんですが、すんなり退職を決意できたのは、復職制度があったことも大きかったと思います。配偶者の転勤に伴う退職の場合、後から復職できるという制度です。「いざとなればこの会社でまた働ける」という安心感がありました。
ーー帰国後に元の会社で働ける保証があるのはすごくいいですね!
ありがたい制度ではありますが、いろいろ問題も感じていました。今は休職できるよう改正されたようですが、当時はいったん退職する必要があったんです。
退職前にどれだけキャリアを積んでいても、復職後は入社1年目扱いです。退職金や有給の積み立てもすべてリセット。仕事を頑張っても評価されにくかったり、子どもがいる人は有給のやりくりに苦労したり、キャリアに大きなハンデを背負うことになるんです。
ーー復職制度は恵まれているように見えますが、デメリットもあるんですね。
人生初の海外生活 最初はとまどいも
海外の家にカルチャーショック
ーー海外での生活に不安はありませんでしたか?
初めての子育てを海外ですることへの不安は大きかったです。英語もできないし、小さな子どもを抱えて生活は一体どうなるんだろうと思ってました。会社は辞めるけれど「駐在妻という新たな仕事を担った」という感覚でしたね。
ーー実際に海外生活を初めてみていかがでしたか?
転勤先はアメリカのカリフォルニア州で、夫が先に着任し、私は娘が生後9か月になった頃に引っ越しました。住んでいた期間は2016年から2020年の4年間です。海外生活は楽しかったですが、ハプニングもたくさんありました。特に住まいに関しては苦労しましたね。
最初に住んだ家は本当にひどくて、壁と床の間に10センチぐらい隙間がありました。その隙間からアリが自由に出入りできる状態で、寝ている娘の顔をアリが横切っているのを目撃したことも!耐えきれず半年ほどで引っ越しました。
でも家に虫が出るとか、窓が歪んでるとか、コンセントがちゃんと刺さらないとか、アメリカの住宅では珍しいことではありません。日本の住宅のクオリティを海外に求めてはいけないと学びましたね。
海外生活で得た「気づき」とは?
ーー海外の家は日本とは勝手がまったく違うんですね。片付けに困ったことはありますか?
海外の家はとにかく広くて、収納スペースがたくさんあります。広い家に住めた嬉しさで、モノを多めに買い込む癖がついてしまいました。駐在中の4年間でも到底使いきれない量のお風呂用洗剤を一度に買い込んだことも。
さらに日本からおむつなどの日本製品を大量に持ち込んでいたこともあり、家の中は常に大量のモノがストックされている状態でした。モノが多いと片付いていても部屋が雑然としていて、せっかく広い家に住んでいるのに快適さをまったく感じられなかったんです。
ーー広い家でも、モノの多さに悩むことがあるんですね!どのように克服しましたか?
まず自分が使いこなせる量までモノを減らしました。そして、収納スペースを埋めようとするのでなく「必要な量だけを使いやすい場所に置く」ということを意識して収納していきました。すると、雑然としていた部屋がきれいに整えられていき、快適さを感じられるように。この状態を保ちたいという思いから、大量に買い込む癖もなくなりました。
ホームパーティーで家に来た友人からも「いつ来ても部屋が綺麗だね」と褒められるほどになって自信につながりましたね。「快適に暮らせるかどうか」と「家の広さ」は関係ないということは、海外生活だからこそ得られた貴重な気づきでした。
整理収納アドバイザーを目指したきっかけ
【お仕事】整理収納アドバイザー
【働き方】フリーランス
【働く場所】自宅
帰国後に「やりがいのある何か」を求める気持ちが芽生える
ーー帰国してから、mizukiさんご自身の心境に何か変化はありましたか?
アメリカでの生活は楽しかったですが、常に緊張していた感覚がありました。やはり日本に帰ってきて、ほっとして肩の荷が下りた感じがしましたね。妻として母として家族を支えるというベースは変わりませんが、「家事と子育て以外に何かしたい」と思える余裕が持てるようになりました。
ーー帰国してやっと「自分はどうしたいのか」ということについて考えられるようになったんですね。元の会社への復職は考えませんでしたか?
復職は考えませんでしたね。もともと要領がいいタイプではなく、復職すると仕事も家事も中途半端になるのは目に見えていたので……。経理の仕事が特別好きだったわけではないので、経理関係の派遣やパートで働くという考えもありませんでした。
しかし一方で、やりがいのある何かを求める気持ちはどんどん強くなっていったんです。「仕事したい、稼ぎたい」というよりも「没頭できるものが欲しい」という方が近いですね。趣味や習い事でもよかったんです。
そんな中で目に留まったのが整理収納アドバイザー資格でした。趣味や習い事は続けるのにお金がかかりますが、資格なら自分の好きや得意を仕事として生かせる可能性があることにワクワクを感じました。
整理収納のルーツは狭い家での暮らし
ーー資格にもたくさん種類がありますが、その中で整理収納アドバイザーにピンときた理由はなんですか?
整理収納が人生において重要なものだと感じていたからです。そのルーツは実家が狭かったことにあります。私の育った実家は50平米2LDKのマンションで、そこに父、母、祖母、姉、私の5人で住んでいたのでかなり手狭だったんです。寝る場所を確保するのも困るくらいでしたが、そのときに整理収納の基礎が培われたのかなと。
おもちゃを入れる場所は、押入れの衣装ケースに1か所だけ。大きな学習机に憧れましたがそんなものを置ける余裕はなく、天板を折りたたむタイプの勉強机に教科書や文房具などの学用品をすべて収納していました。そんな狭くてモノが少ない環境でも工夫次第で快適に暮らすことができる、という意識は昔からあったと思います。
ーー「自分の強みを活かして働く」といういいイメージがmizukiさんの中で描けたんですね。資格の取得までにどのように勉強しましたか?
私の場合はユーキャンの通信講座で勉強をしました。娘が幼稚園に行っている間の1〜2時間くらいを講座の勉強にあてていましたね。通信講座を全て終えるまでにかかった期間は3か月ほどです。
その後、1次試験の筆記試験と2次試験の研究発表(クライアントに実際にアドバイスを行う、あるいは整理収納のプランを作成して資料にまとめる)に合格し、資格取得したという流れです。私は友人の家を実際に片付けさせてもらい、その内容を発表しました。
ちなみに、資格勉強はユーキャンの通信講座以外に、整理収納アドバイザーの資格を認定している「ハウスキーピング協会」の講座に申し込む方法もあります。
ーー整理収納アドバイザーの働き方については後半でお伺いしていきます!
▷後編に続く
【整理収納アドバイザー】働きかた・収益化の苦労・書籍出版へのチャレンジは後半で
今回は整理収納アドバイザーのmizukiさんに、結婚前のキャリアと整理収納アドバイザーの資格を取るまでの経緯を聞きました。続く後編では、こんなテーマについてお聞きします!
- 整理収納アドバイザーの働き方
- 収益ゼロの日々を乗り越えた秘訣は?
- お客様のリバウンドをなくしたくて書籍を出版
Webマガジン「転勤族の妻のお仕事」編集長
mia(ミア)
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「引っ越しが多い転勤族の妻は、どんなお仕事・働き方をしているんだろう?」「転勤があっても、やりたい仕事で私らしいキャリアを歩むにはどうすれば?」
そんな疑問から、転勤族の妻のみなさんにインタビュー!自分も家族も大事にしながら、自分らしいキャリアを模索する転妻さんに、お話を聞くシリーズです。